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◇愛情教育、この指とまれ◇その13◇高濱優子先生の経営組織の授業vol.2 竹澤 伸一

 「人はなぜ働くの?」と問われたら、皆さまはどう答えますか?高濱優子先生の「経営組織」の授業には、その答えを学生が協働作業を通して探していく面白さがあります。テキストを用いながら、あるいは高濱先生の経営コンサルタントとしての実務経験から得られた企業情報(会社で実際に起こっている様々なできごと)を活用しながら、毎回の授業でケーススタディが実施されます。

 例えば上司と部下のトラブルが発生したとします。当事者間で解決できれば良いですが、さらにその上の管理者が登場せざるを得ないことも起こります。その局面で、あなたが部下・上司・その上の管理者だったらどうするか、ケースごとに皆で考えていくのです。その考える過程で、学生は「人はなぜ働くの?」という根源的な問いに、一つ一つ答えを出していくのです。

 高濱先生はご自身の自戒も込めて、「部下が来たら目を見て話そうね。」と学生に語りかけます。部下がせっかく相談に来ているのに、パソコンの画面から目を離さないで気のない答えを返している上司をたまに見かけます。些細なことかも知れませんが、こんなことから案外簡単に組織は崩壊していくものです。「人はなぜ働くの?」高濱先生の授業には常に「ヒト」に対する問いかけが溢れています。

(つづく)