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◇愛情教育、この指とまれ◇その18◇冨田裕平先生の会計論の授業vol.2 竹澤 伸一

 皆さん、会社の財産って何だかわかりますか。冨田先生曰く、「お金・モノ、権利」。明確ですね。これを私流に解釈すると、「資金・資材・信用」。安定して経営していくのに欠かせない3要素です。

 冨田先生にインタビューしていて気づかされたことがあります。実にわかりやすい。喩え話がお上手。むしろインタビュアーの私の方が頭が固かったりします。会社の財産の話を、誰でも知っている家計の話に喩えて話してくださいます。授業でもこのアナロジー(喩え話)の連続。

 例えば会計学には必ず登場する「貸借対照表」。時々ニュースにも登場する「バランスシート」のこと。うーん、むずかしいな。でも「通信簿」なら誰でも知っていますよね。要するに「貸借対照表」は会社の「通信簿」のこと。この後次々に登場する「資産」「負債」「純資産」「複式簿記」「損益計算書」などという専門用語を、冨田先生はわかりやすい言葉にどんどん変換していきます。

 商業高校出身でもない限り、一般に学部の学生は会計論には素人。だからちょっとむずかしい会計論の専門領域に入ると「先生、わからないよ。」のサイン。冨田先生はそれを的確に見抜き授業を進めているのです。

(つづく)