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◇愛情教育、この指とまれ◇その23◇星野雪子先生の情報倫理、他の授業vol.3 竹澤 伸一

 星野雪子先生の「プログラム言語応用(Java)」の授業。毎時間、課題に基づいた実習があります。全15回の授業で26個のプログラムに学生は挑みます。授業のゴールは決まっているのでレベルは下げられません。では、どうするのか。教材を徹底的に噛み砕いてマニュアル化します。次へのステップ(階段)を低く細分化し、エクセルで図示。誰が見てもわかりやすい自主教材を作成しているのです。

 それでも「できる子」と「困っている子」の差は出るといいます。実習なので差がつくのは当然、と星野先生は受け止めます。ではどうするのか。ここから学生同士の学び合いが始まります。教え合いと言い直しても良いと思います。先にプログラムに到達した学生がトライ中の学生に自然に手を差し伸べるのです。ある日私はパソコン室の外から、気づかれないようにそっと中の様子を覗いたことがありました。学生がパソコンの画面を食い入るように見つめている間を、星野先生が巡回していました。その時ふとある学生がすうっと立つと、2つ離れた席の学生の背後に立ち何か耳打ちをしたのです。耳打ちされた学生は2、3度うなずくとすぐに画面に戻っていきました。耳打ちした学生も何事もなかったかのように自席に戻りました。

 授業の中の学び合い、教え合い。ナチュラルな連携プレーの妙。見事な授業でした。

(つづく)