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◇愛情教育、この指とまれ◇その72◇平井一正先生のスポーツ科学系の授業vol.2 竹澤 伸一

 例えば「専門スポーツ実習(フィットネス)」の授業。これは「面白さ」も追求します。学生は個々にフィットネスプログラムを作成します。子ども用、女性用、高齢者用、障害者用。そしてそのプログラムを「身をもって」実践し、定期的に身体の変化を計測するのです。自己の体型の変化のデータ管理を厳密におこなうことで、このトレーニングは身体のどの部分に有効なのか科学的に体感していくのです。

 当然、生活習慣から来るメタボリックシンドロームの改善も視野にあります。運動不足への気づきを意識させ、運動によって改善していく過程をデータに残すのです。性別や年齢に応じた体力向上の方策も理解できるし、特に障害者に対するトレーニング・サポートに役立ちます。

 こうした実習の背景には、スポーツ指導者になるための体系的な座学も必要になります。「スポーツビジネス概論」でスポーツと栄養やスポーツバイオメカニックの理論を学び、「コーチング論」でスポーツ指導者としての理論と心構えを修め、「スポーツ経営学」でスポーツ組織マネジメントの実際を学ぶ必要があります。多くの知識を吸収する必要があり、決して安易に考えられるものではありませんが、確実に「仕事」には結びつきます。

(つづく)