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◇愛情教育、この指とまれ◇その168◇岡村聖先生の環境科学系の授業 vol.3 竹澤 伸一

 「CO2測定には、人間活動そのものがノイズになる。」じゃあ、「ノイズ」って何?一般的には「雑音」の意味。でもCO2の測定だから、「CO2濃度の正確な測定を邪魔するもの」となります。測定時の人間の息さえノイズ。人間活動ではありませんが、なるべく何もないところで計測するため、自然の緑さえノイズになるとか。厳密なのですね。

 「名産大の学生とだけではなく、近隣の小・中・高等学校の児童・生徒たちと連携して、CO2の測定を軸にした環境学習を展開してきています。近年は、台湾の提携大学とも連携して研究や実践を進めていますし、台湾の小・中・高校生にも環境教育を広めています。目には見えないCO2ですが、環境教育を通して目に見える成果をあげているのが面白いですよね。」と岡村先生。まさにCO2には国境はないということです。

 「CO2を測定する時には、必ずグループワークで行います。1人が測定器を扱い、1人が測定地点のマーキングをし、1人が記録する。周囲に気を遣う者もいないといけないので役割分担が重要です。測定結果は発表会を開き、お互いに共有します。また「CO2マップ」を共同制作し、分布図から見えてくるものを検討することが大事になります。」と岡村先生。CO2の濃度を地図に落としていったら、「見える化」によって興奮必至ですね。

(つづく)