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◇愛情教育、この指とまれ◇その178◇アクティブラーニングは学生が主役 vol.8 竹澤 伸一

 「前の授業時間に(読んでくるのを宿題として配った)『ショートケース』を、読んでこなかったり、欠席して受け取っていないにも関わらず、事前に取りに来なかった学生をも、私は排除しない。」と書きました。そういう学生の行為にも意味があるから、とも書きました。教員によっては、そうした学生を授業に参加させなかったり、参加させても何らかのペナルティ(罰)を課したりする人もいるかも知れないと思います。でも私は、学生がどんな状態であったとしても、「傾聴」して「承認」し、必ず受け入れます。

 私の思考回路はこうです。「私が作成して、学生に配っている『ショートケース』は、読んでこなかったり、取りに来なかったりした学生にとって、面白くないもの、あるいは意味のないものだったんだな。じゃあ次の『ショートケース』を創る時には、そうした学生を1人でも多く振り向かせてやるぞ!」

 学生の怠惰(怠け心)を責めたり、参加意思の乏しい学生を無視したり排除したりすることは簡単です。でも私は、その学生の行為の意味を考え、その学生に助言はしつつ、むしろ自分を変えようとします。何と言っても「主役」は学生なのです。もしかしたらその学生は、私の反応を見ているのかも知れないと思うと、その学生の「来し方」を思って、私は密かにドキドキしてしまうのです。

(つづく)