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◇愛情教育、この指とまれ◇その284◇名産大2年生の成長物語をお届けいたします。 vol.24 竹澤 伸一

 「運動部を辞めた後、しばらく何も頑張らない自分になっていました。」と錦古里拓海くんは静かにいいます。ずっと頑張ってきたことから離れてしまう喪失感は、きっと誰しもが経験することなのではないでしょうか。

 たぶんですが、錦古里くんは現在、胎動期なのだろうと思います。胎動期を少し変形してとらえると、二十歳にして再び生まれ変わる時期なのだろうと思います。「生まれ変われる」と、前向きにとらえても良いのかも知れません。

 たまたまなのかも知れませんが、錦古里くんは、2年生の春学期(前期)に、「心理学」「社会心理学」「スポーツ心理学」と、3つの心理学を履修しています。ひょっとすると、授業中に「生まれ変わり」のヒントをつかめるかも知れませんし、「こういう本があるよ。読んでみたら・・。」という示唆をもらえるかも知れません。

 少々押し付けがましいのですが、私も錦古里くんに読んでほしい本があります。『嫌われる勇気』というタイトルの本です。私自身、まもなく還暦を迎え、錦古里くんの3倍は生きているのですが、未だに自分自身を「胎動期」かも知れないと思うことがあります。「胎動期」にこの本を読むと、心に刺さりますよ。

 第1の成人を迎える錦古里くん。第3の成人期を迎えると勝手に自覚している私。会話してみると案外面白いかも知れません。

(つづく)