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◇愛情教育、この指とまれ◇その393◇明日への飛躍をめざして 名産大3年生物語 vol.53 竹澤 伸一

 「ええっ、金融業??」ある日、廣島大基くんと話していて、思わず私は大声を上げてしまいました。廣島くんに、「もし、教員以外の職業に就くとしたら何かな?」と質問した直後にです。

 廣島くんは、私をたしなめるように言いました。「先生、先生は金融業に偏見を持っていませんか?もしかしたら、先生のイメージする金融業には、サラ金のようなマイナスイメージがついていませんか?私は、おカネは人を幸せにするものだと思っています。」

 ちょうど竹澤ゼミの3・4年生が居合わせたので、皆が廣島くんの話を聴く形になりました。

 「皆さんご存知のように、私は夏季のインターンシップで金融業に行きました。なぜ私が金融業?と思った人も多かったかと思います。でも、私の中では、教師は生徒を幸せにするのと同じ感覚で、金融業は、おカネを有効に活用して、人々を幸せにするものだという思いがあったのです。」

 さらに廣島くんは続けます。「思った通り、私が体験した、地域を代表する信用金庫のインターンシップで、思いが確信に変わりました。このインターンシップによって、私の視野は何倍にも広がったと思っています。」

 いや、恐れ入りました。私が生徒や学生を教えるというより、むしろ私が教えられるという人生を送ってきましたが、廣島くんに、みごと1本をとられました。感謝、感謝です。

(つづく)