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◇愛情教育、この指とまれ◇その411◇明日への飛躍をめざして 名産大3年生物語 vol.71 竹澤 伸一

 「ゼミの中で価値観を共有して、お互いに助け合うという意味が、とってもよくわかりました。」國枝裕くんは、納得顔で言います。「ゼミの仲間が、私が苦しんでいた科目を、去年履修していました。グループワークをしている時に、そんな話になり、理解に苦しんでいた部分が、パアっと開けました。竹澤先生が、卒研や就活で協働作業を推奨するのは、こんな意味があるんですね。」

 こうした発言が自然に出るのは、國枝くんが、「つなぎ役のキーマン」たる所以(ゆえん)です。私は、卒研でも就活でも、ゼミ生同士、100%情報を共有させます。「1+1=2」ではなく、3、4・・と上がっていく効果を狙っているからです。

 國枝くんは、「ある視点(秘密です)」を持って、卒研のために、ある業界を調べています。そして、この「視点」を、他の8人も全員共有し、國枝くんが発表する際に、もれなく助言がおこなわれます。國枝くんもまた、他の発表者の異なる業界に対して、この「視点」から発言ができます。ゼミの中で、この相互助言を繰り返していくことで、共同研究としての卒研が成立し、就活も共同戦線が張れます。

 本来、卒研も就活も孤独な作業です。でもせっかく運命的に集まったゼミ生同士。國枝くんは、すでに立派なクルーであり、大きな羅針盤(らしんばん)の役割も果たしています。

(つづく)