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◇愛情教育、この指とまれ◇その471◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.41 竹澤 伸一

「将来の目標ですか?」牧海聖くんは、表情を改めました。「普通が一番だと思います。普通に働き、普通に結婚し、普通に暮らしていくことが、自分が考える幸せだと思います。」

私は、牧くんの考え方に共感します。なんだかんだ言っても、やはり「普通」が一番だとも思います。

ところで、少々古い話をしたいと思います。かつて日本が、経済成長著しい時に、「1億総中流社会」という言葉が流行したことがあります。次第に物が流通し、生活が豊かになるに連れて、「我も中流、彼も中流」という意識が、何となく国民全体に満ち溢れた時代がありました。

この「中流」という言葉と、牧くんの言う「普通」という言葉が、私の中ではダブって聞こえます。「裕福というわけではないけど、貧乏でもない、まあまあの暮らし」という意味合いですよね。

読者の皆さまは、「普通≒中流」という生き方を、どう思われるでしょうか?私は、あえてここで、「学士になることは、中流へのパスポートの1つ」と、とらえてみたいと思います。

本連載でも度々記してきたように、名産大は職業教育を中核にした学士力を育成する大学です。現代ビジネスの中で、自分の持てる力を発揮できるように、社会人基礎力を育成している大学です。だから牧くんには、学んだという確信があるのです。「普通」と言い切れる自信があるのだと思います。

(つづく)