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◇愛情教育、この指とまれ◇その517◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.17 竹澤 伸一

ある学生が、「授業評価アンケート」の自由記載欄に、こんなふうに記しました。

「実際に見学もし、意識や知識も高まった。今までの学生の活動内容の説明があり興味が沸いた。」ん?実際に見学もした?ああ、あの授業か。すでに名産大のホームページに、2019年1月30日付けで報じられています。

この授業は、教室の枠を飛び出し、実社会と直接つながる、まさに実践授業です。学生たちは、名産大が立地する尾張旭市にある、尾張旭市環境事業センター内のリサイクル広場に、昨年秋、実地調査に出かけました。それまで授業内で、循環型社会と廃棄物行政について理論と実際を学び、「視点」を持って出かけたのです。その後、学生たちは、教室での学びと現地調査による学びを総合して、「リサイクル広場の充実」と「学生の参加・協働」というテーマで提案書を作成しました。さらに授業の終盤に、尾張旭市の職員の方々を教室にお招きし、提案書をもとにディスカッションを実施しました。

リサイクル広場への実地調査にも、提案書に基づいたディスカッションにも、積極的に参加した学生に、話を聴くことができました。

「私が学んだことは、リサイクルの簡単さと困難さの両面です。資源のリサイクルによって、社会を循環型にするのは、間違いなく良いことです。でも、リサイクル自体にも費用がかかるわけです。その費用の出所は、基本的に市民の税金です。ディスカッションしながら考えていたのは、限りある税金の使い道のことでした。あと、リサイクルの実効性のことです。尾張旭市に限らず、市民の意識が相当高くならないと、リサイクル自体がうまく回りません。今回、実地調査とディスカッションを体験できて、社会の仕組みの根本に触れることができました。」

(つづく)