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◇愛情教育、この指とまれ◇その523◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.23 竹澤 伸一

「しっかり勉強することができた。」「指導の極意をわかりやすく教えていただいた。」「先生の体験談が大いに役に立った。」「発表する場面があり、プレゼンの技法も上がった。」これは、ある授業に対する、「授業評価アンケート」のコメントです。

今、学校現場には、毎日色々なことが起こっています。一般的に「問題行動」と呼ばれるものは、「いじめ問題」や「未成年の飲酒・喫煙」、極端なものになると「薬物の乱用」、「SNSにまつわる問題」「性に関する問題」等、多岐にわたっています。学校は、問題が発生した時に慌てて対応するのではなく、予め多種多様な事例研究を積み重ねて、指導方法を模索しているのです。

この授業は、「演習」をくり返すことにより、「子どもの問題」「家庭の問題」等への対応策を検討し、予防策まで探ります。現場の教員は、組織と体制をつくって、子どもを、時には保護者を指導しなければならない、重い使命と職責を担っているのです。

ある学生がこう言いました。「先生たちは、かつて高校や中学校の現場で、毎日こんな大変な仕事をしてきたのですね。私たちも、教員になったら、立ち向かわないといけないんですね。」すかさず私はこう言いました。「うん、確かに覚悟はいるよね。でも、立ち向かうっていうのは少し違うかも知れない。担当の先生もおっしゃっていたと思うんだけど、大事なのは教育相談的な接し方だと思うんだ。つまり、子どもさん本人と親御さんと一緒に、問題解決のために一緒に考えるということだよね。」

その学生は、別れ際にこう言いました。「私たちはグループディスカッションを深めました。でも簡単には結論は出ませんでした。やはり試行錯誤しかないのですね。」

(つづく)