NSU News

◇愛情教育、この指とまれ◇その531◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.31 竹澤 伸一

「名産大のアクティブラーニングは、学生個々に丁寧に寄り添って進められていることが、手に取るようにわかりました。ところで、竹澤先生、そろそろ先生ご自身の授業も紹介してもらえませんか?」同趣旨のメールが40通を超えました。了解いたしました。アクティブラーナーの誇りにかけて(笑)綴っていきたいと思います。

ん?でも待てよ。アクティブラーナーって「能動的学修者」のことだよね。それって学生を指すんじゃないの?いえいえ、ご心配なく。確かに私の授業では、学生は私から学んでいますが、私も同時に学生の皆さんから学んでいるのです。アクティブラーニングとは、「アクティブラーナー同士の学び合い」を意味するのです。

私が秋学期に担当する科目の1つに、教職課程の最後に履修する「教職実践演習」があります。一般的に4年生が履修する科目で、4年生で実施した教育実習を振り返りつつ、まもなく就く教職に備えて、教育現場の諸課題について演習形式で学んでいく科目になります。この科目を学び終えると、4年間かけて履修してきた教職課程が修了となり、晴れて教員免許を取得できることになります。

私は「アクティブラーニング」に、いくつかの型を持っています。「教職実践演習」では、その1つである「ショートケースメソッド」を用いています。本連載の「その171から190」で、かつてご紹介したこともあります。

授業の流れの基本形は、「傾聴」「承認」「質問」「評価」の順になります。「傾聴」とは、予め学生に読んできてもらっている「ショートケース」に関して、すべての学生から「聴き取り」をおこないます。「ショートケース」には「ある事件」が記されており、それに対する学生個々の見解を「傾聴」することから始めます。

(つづく)