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◇愛情教育、この指とまれ◇その543◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.43 竹澤 伸一

竹澤ゼミの新4年生の片方のグループが、ゼミの研究誌『最新現代ビジネス研究』に寄せた論文のタイトルは、「トレーニングを経済的付加価値とするキャリア思考」です。5人の研究同人は、それぞれ、「消防職員」「統合型スポーツクラブ職員」「バット職人」「ホスピタリティを追究するホテル従業員」「ワーキングホリデーを支援するスタッフ」の、「業務を支えるトレーニング」について、文献と聴き取りによって追究していきました。そこで把握した、その職種、その業界固有の「トレーニングの経済的付加価値」を明確にしました。例えば消防職員は、自分たちの仕事を全うするために、日々過酷なトレーニングに励んでいます。例えば統合型スポーツクラブの職員は、利用者の年齢・性別・健康状態そして目的に応じて、トレーニングメニューを提供しています。つまり、どの仕事・業界にも、自分たちの職務に付加価値を与えるトレーニングの有り様を、日々追究しているのです。

言い換えれば、そのトレーニングを積むことで、その業界で、自分のスキルが認められ、昇給や出世につなげることができるのです。そこに「キャリア思考」という要素があると考え、研究を深めてきたのです。さらに業界を超えた共通項を発見したのです。

大事なのは、その研究を武器にして、その研究誌を携えて就活の現場に向かうという発想です。事実、1つ上の代のゼミ生は、3年生から4年生に上がりかけの就活の場面で、「スポーツにおける社会貢献」という共同研究の成果を、例えば面接で大いに発揮することができました。竹澤ゼミの最大の特徴。それは、「卒業研究は就活であり、就活こそ卒業研究である」という、相乗効果、あるいは一石二鳥を狙うことにあります。
そこで普段のゼミでは、「卒研と就活」が同時展開しているのです。

(つづく)