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◇愛情教育、この指とまれ◇その546◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.46 竹澤 伸一

突然ですが、読者の皆さま、次の問題を解いてみてください。

「Pさんは自宅から駅に時速3.6㎞で向かい、QさんはPさんの出発と同時に駅からPさんの自宅へ時速5.1㎞で向かう。この時、自宅から駅まで2320m離れているとすると、2人が出会うのは何分後か。」

ご存知の通り、典型的な「旅人算」です。小学校高学年で勉強する内容です。では、なぜこの問題を本連載で取り上げたのか、です。この「旅人算」や「損益算」「順列・組み合わせ」「確率」「集合」・・などが、企業の入社試験に「SPI」として出題されるのです。「SPI」は「言語・非言語」に分けられ、「適性検査」も加味されます。小学校の計算問題が、企業の入社試験に出題されているのです。

「SPI」を入社試験に課す企業の意図の、本当のところは測りかねます。よく、基礎学力のチェックとか、多すぎる志望者の足切りをするためとか、まことしやかにささやかれていますが、企業の本音は忖度(そんたく)するしかありません。

「旅人算くらい、大学生なんだから解けて当たり前」とおっしゃる方もいらっしゃるかも知れません。そういう方は、試しに書店に出向かれて、「SPI」の対策本をお手に取って、パラパラとめくり、実際に解答してみていただきたいと思います。案外、解けませんよ。

企業や、場合によっては市役所等が、就活生に「SPI」を課してくる以上、ゼミとしても対策を立てなければなりません。そこで竹澤ゼミでは、隙間の時間を狙って問題に対決しています。小・中学生に戻ったつもりで、思考を柔軟にして、短時間に正確に解けるように訓練しています。面白いことに、「SPI」に挑戦することで、見えてくるものもあります。

(つづく)