◇愛情教育、この指とまれ◇その442◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.12 竹澤 伸一

 「荒川真吾先生の専門ゼミに、2年間所属できて、本当に幸せでした。」伊藤祥弥くんは、胸に去来する思い出を噛み締めるように語ります。「何と言っても思い出されるのが、大学祭から東北ボランティアへの流れです。荒川ゼミは、名産大・名経短大合同大学祭で、模擬店(屋台)を展開します。そして、その収益を、東北ボランティアの活動資金に投入するのです。」私も、少々購入して貢献しましたが、群を抜いた売り上げでした。

 「10月に大学祭を終えた後、3月の東北ボランティアに向けて、準備を具体化させていきます。東北ボランティア自体は、名産大・名経短大の全学を挙げた取り組みなのですが、荒川ゼミは、ゼミごとすっぽり参加します。」

 伊藤くんが参加した、昨年度の東北ボランティアの記事が過去ログ(2018.3.8~3.13)にあります。「ただいま名古屋港からフェリーで、仙台に向けて出港」「ボランティア活動に向けたミーティング」「被災者からのお話を拝聴」「復興を期して植樹を敢行」「震災追悼式に参列」等々、リアルタイムで記事が配信されています。

 伊藤くんも含めた東北ボランティア隊の合言葉は、「震災を決して風化させない。」

 間もなく、東日本大震災から8年が経とうとしています。当時、私は千葉県で中学校教師をしていて、震災の3日後に、ないないづくしの卒業式を迎えたことを記憶しています。

 伊藤くんの人生に、東北ボランティアへの参加は、確かな足跡を残しています。

(つづく)