◇愛情教育、この指とまれ◇その454◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.24 竹澤 伸一

 岩川嘉雅(イワカワ ヨシマサ)くん、愛知県内の自然豊かな町の出身。ご縁あって、名産大に着陸しました。岩川くん、まさに着陸なのです。なにせ高校は、九州のサッカー名門校。そこで揉まれて、立派なプレーヤーに成長し、愛知県に戻ってまいりました。いわゆる、故郷に錦を飾るというやつです。

 「1、2年生の頃は、同じ部活動の部員同士としか、ほとんど会話しませんでしたね。しかし、3年生、4年生になるに連れ、名産大の雰囲気に、良い意味で呑まれて、誰とでも会話ができるようになりました。」

 私は、昨年度、名産大に着任したので、「身内だけの会話」に終始していたという岩川くんを知りません。私が、授業や、ゼミの前後で(岩川くん所属のゼミは、隣の研究室の荒川ゼミ)、岩川くんと会話を始めた時には、「誰とでも会話ができる岩川くん」になっていました。

 今回、岩川くんに取材するにあたり、いわゆるマンモス大学出身の私や、私の娘や、教え子である膨大な数の大学生の体験を想起してみました。大学生って、案外、コミュニケーションの輪の広がりがないということ。マンモス大学であればあるほど、意外に学生は孤独だということ。

 名産大は、ポツンと1人でいると、誰彼となく話しかけてくれます。「誰とでも会話ができる」ホットな環境があるのです。

(つづく)