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◇愛情教育、この指とまれ◇その314◇名産大2年生の成長物語をお届けいたします。 vol.54 竹澤 伸一

 「心に思ったことを、すぐに口には出さないで、少し考えてから話すようになりましたね。」こう話すのはDさん(仮名)。笑顔の素敵なアスリートです。高校時代は、ある格闘技で大活躍し、その素質を買われて、名産大で瞬発系の競技に転身しました。

 心に浮かんだことをすぐ口に出してしまうと、無用のトラブルを引き起こしてしまうことが往々にしてあります。Dさんは、競技生活が長いので、たぶん技だけではなく感情のぶつかりあいが多々あったのだろうと思います。そこから学んだ思慮深さなのでしょう。

 隣県の自宅から、けっこうな時間をかけて毎日通学しているDさん。でも滅多に遅刻も欠席もしません。「その日1日で、学べることが必ずあると思っています。競技の練習もそうですが、授業が日に日に面白くなってきています。」

 Dさんには、同じ高校出身の仲の良い先輩がいます(いずれ本連載にも登場します)。2人の会話を聞いていると、まるで姉妹のようです。でも、注意深く聞き耳を立てていると、Dさんが先輩を立てていることがよくわかります。アスリートのたしなみ、慎み深さがよく表れています。そしてそれも成長の源です。

 次回は、Dさんの「学びの目的」を掘り下げます。そこには、「名産大女子の学びの理想像」が見られます。乞うご期待。

(つづく)