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◇愛情教育、この指とまれ◇その493◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.63 竹澤 伸一 

「少年サッカーのコーチとして活動を始めてから、もう5年が経ちます。高校でケガをしたことがきっかけで始めたコーチ業なのですが、色々な方々のご助言を受けながら、ライセンスを取ることもできました。」飯野裕司くんは、ここで少し間を空けました。

 

「今年度は、小6から中3まで、幅広いカテゴリーの学年を担当しています。そこで、特に小6と中3の指導法のギャップに、けっこう苦労しましたね。」

 

飯野くんが感じたギャップとは、「説明言葉ギャップ」のことです。サッカーのある局面で、最適解のプレーについて「説明」します。中3への「説明言葉」と、小6への「説明言葉」では、たとえプレーの内容が同じであっても、「用語選択」は自ずと違ってきます。小学生が「腑に落ちる」説明ができたら、コーチとしては及第点です。

 

相手によってグレードの異なる「説明言葉」の使い分けができること。これは、コーチのみならず教員としての「資質」の面では、大変高度であり、なおかつ基本でもあります。難しい内容を咀嚼(そしゃく)し、小学生でも瞬時に、なおかつ容易に理解させることができたら、間違いなく信頼されます。

 

飯野くんは、苦労しながら日々のコーチ業に注力しながら、実は教員としての資質も磨いていることにもなります。子どもたちは、わからないことに対しては、あからさまに態度に出します。そこが教員(コーチ)としての学びの場。飯野くん、日々修行です。

 

(つづく)