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◇愛情教育、この指とまれ◇その588◇令和の時代を生き抜く 名産大1年生物語 vol.38 竹澤 伸一

桑原光早くんが、「教育原理」の授業中に、グループディスカッションの中で交わしていた会話の抜粋です。(西洋教育史の1回目で、各グループに分かれて、初期の教育思想家についてリサーチしていました。桑原くんを「桑」、グループの学生を「学」、私を「竹」と表記いたします。)

桑「アウグスティヌスって、神学者とか教父とか記されているけど、教育思想家というふうに解釈することもできるんですね。」

学「当時のローマ帝国って、地中海地方全体をおおっているような大国だったと思うけど、キリスト教が国教となったんですよね。」

学「要するに、アウグスティヌスは、教父として、キリスト教の教えをローマ帝国中に広めたから、教育思想家の扱いを受けるんですか?」

竹「アウグスティヌスは、若い頃は、異教徒だった時もあって、生活が荒れていた時期もあるようなんです。それが、あるきっかけで改宗して、それこそ中世のキリス  ト教会にまで、大きな影響を及ぼすような存在になったんだね。」

桑「とても不思議なんですけど、今みたいにSNSのない時代に、アウグスティヌスのような神学の教えは、どうやってローマ帝国の中に浸透していったのですかね?

これからも、しばらく教育の歴史を学ぶと思うんだけど、その国や地域の人たちへの伝わり方も、みんなで考えていきたいと思います。」(以下、略)

桑原くん、只者(ただもの)ではありません。アウグスティヌスのような、いわば偉人の思想が、どのような経路で広く伝播(でんぱ)していったのか。これを考えるのも立派な1つの研究テーマです。桑原くん、早くも「恩返し」を始めています。

(つづく)