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◇愛情教育、この指とまれ◇その663◇令和の時代を楽しもう。名産大2年生物語  vol.33竹澤 伸一

「名産大に入学当初は、私の前には、ほんの少しの壁がありました。ゼミの壁とでも呼べるような、得体の知れない壁です。愛知の隣県からやってきて、入学したと思ったら、いきなり教養ゼミに配属されました。話す相手と言ったらゼミ仲間なのでしょうが、ゼミ室から離れると会話がなくなりました。でも、あれから1年、そんな壁はきれいになくなり、今では、ゼミの中であろうと外であろうと、友だちや知り合いとのコミュニケーションを、存分に楽しんでいます。」

西川輝(ニシカワ ヒカル)くんは、立て板に水のごとく語ってくれました。

「最初はアイコンタクト、次にちょっとの笑顔、そして軽い挨拶、最後は親密な会話。人と人との関係のつくり方って、そんなものなんじゃないかと思います。」西川くんの、この言葉、とても大事な要素を含んでいると思います。

キーワードは「気軽さ」。私の認識では、日本人が一番苦手にしている感性かも知れません。「気軽に目と目を合わせ、笑顔を交わし、挨拶をする。これを繰り返すことで、友人・知人の輪ができる。」という好循環のことです。この循環を悪循環に変えることは簡単です。しかめっ面ひとつ見せれば、簡単に「輪=和」を破壊できます。学生と教員との関係も同じ。不機嫌なふくれっ面を学生が教員に、教員が学生に見せれば、そこで関係は、ほぼ終わりです。

この視点で、言い出しっぺの西川くんを、「特別活動の指導法」の授業中、しばらく観察してみました。グループワークでも、全体討議でも、アイコンタクトは「〇」、笑顔も「〇」、挨拶と言うか、少しの枕詞も「〇」、つまりすべてが「〇」でした。だから、西川くんの周りには、いつでもホンワカした空気感が広がっています。

(つづく)