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◇愛情教育、この指とまれ◇その882◇紙上討論、アクティブラーニングについて本音で語り合う。 vol.2竹澤 伸一

文部科学省が、「アクティブラーニングに関する議論」(以下、「議論」と略記)をホームページに公開して久しくなります。その後、文科省の主導で、「アクティブラーニング&カリキュラムマネジメントサミット」が2018年・19年に開催され、19年7月には、「教科等の本質的な学びを踏まえたアクティブラーニングの視点からの学習・指導方法の改善のための実践研究」の研究発表が実施されています。(文部科学省HP参照)

以前、本連載で、「アクティブラーニングは学生が主役」というタイトルのもとで記したことがあります。研究者の中には、未だに、「アクティブラーニングは大学から始まった」という妄言を吐いている方がいます。けれどそれは、まったく的外れだということは、「サミット」や「研究発表」の内容を、きちんと読めば自ずと明らかになります。実質的な「アクティブラーニング」が、幅広く展開されているフィールドは、何と言っても小学校現場が中心です。そこで、これから展開する「紙上討論」のメンバー5人に、小学校関係者が入っていないのは、少々痛いです。ただ、参戦が期待できる9名の方々の中には、3名ほどいらっしゃるので、大丈夫だと確信してスタートいたします。

では「紙上討論」の第1のテーマ、そもそも「アクティブラーニングとは何か」について討論を開始します。

「議論」の中では、以下のように述べられています。

「アクティブラーニングとは、学生にある物事を行わせ、行っている物事について考えさせること」

続いて、「アクティブラーニングの一般的な特徴」として、次の6点を挙げています。

?「学生は、授業を聴く以上の関わりをしている」、?「情報の伝達より学生のスキルの育成に重きが置かれている」、?「学生は高次の思考(分析・総合・評価)に関わっている」、?「学生は活動(例、読む、議論する、書く)に関与している」、?「学生が自分自身の態度や価値観を探究することに重きが置かれている」、?「認知プロセスの外化(問題解決のために知識を使ったり、人に話したり書いたり発表したりすること)を伴うこと」

第1のテーマが示された瞬間、私も含めた5人の頭脳は一斉に動き出しました。

(つづく、あと118回)