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◇愛情教育、この指とまれ◇その886◇紙上討論、アクティブラーニングについて本音で語り合う。 vol.6竹澤 伸一

私は、授業のスタートで、私の話やテキスト等の話を、学生に聴かせるのではなく、「種まきプリント」を通して学生がつかんできたことを聴くことから始めています。Kさんは、前職の時の私の授業に参加していたので、「傾聴」から始まる授業スタイルをご存知だったのです。

Y「そうすると先生は、最初に学生の話を聴くのですね?1つの授業で、学生全員の話は聴けないでしょうから、授業ごとに聴く順番を決めているのですか?」

さすが就活コンサルのYさん、ご指摘が的を射ています。私は、うれしくなってきました。

竹「3パターンありまして、教職の演習科目は、必ず数人のレポーターを決めます。教職の大きな科目は、グループの代表者に聴きます。そして専門科目は、オールフリーです。でも教職科目でも、もちろんフリー傾聴の時間を設けます。」

討論の方向性は、いつの間にか、学生の「授業を聴く以上の関わり」から逸脱して、のっけから「教師がいきなり学生に聴く(質問する)」とはどういうことかに焦点化されていきました。私の授業は、授業が始まる以前から活動が始まり、その成果を私が「傾聴」し「承認」するところから始まります。「講義」を受け身で聞くような学生は1人もいません。

そのことを少し皆さんに説明すると、今度は、私を抜きに(注、これがもっとも望ましいのです)討論が進展していきました。

S「講義をただ聞きにきている学生は、そもそも受け身で聞いているだけで、課題を持って聴いてないってことか・・。」

M「中学校だと予習をさせるのですが、単に教科書を読んできなさいではモチベーションが上がらないのですね。竹澤先生の『種まきプリント』を拝見した時に思いました。思わず答えたくなる『問い』がありますものね。」

K「竹澤先生は、授業が始まる10分前には、必ず教室にいますものね。そして、早くも半分以上は埋まっている学生たちを、1人1人丹念に見回していますものね。」

(つづく、あと114回)