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◇愛情教育、この指とまれ◇その920◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.20竹澤 伸一

私はさらに、平林大毅くんに問い続けました。

竹「主体性の大切さや、それをずっと大事にしたいという気持ちもわかったけど、あえてもう1つ大事にしたいと思う社会人基礎力って、平林くんの中では、何になるのかな?」

平林くん、今度は1分ほど考えました。1分は長いですが、意味のある1分だと思います。

平「うーん、全体の6番目の『創造力』と言いたいところなんですが、8番目の『傾聴力』に、次の1票を入れます。」

平林くん、まさに絞り出したという感じで答えてくれました。

ところで、この答えに、私はピンとくるものがありました。

竹「平田くん、これって、もしかして・・。」

平「あ、先生のおっしゃりたいことはわかります。別に、先生に気をつかったわけではありません。先生のアクティブラーニングの基本中の基本は、『傾聴力』ですもんね。まず、学生に種を蒔いて、学生の意識や考えを聴き取ることからですもんね。でも、私が考える『傾聴力』は・・。」

またしても、私にはピンとくるものがありました。私が口を開こうとすると、

平「はい、お客さまに対する『傾聴力』です。先生が学生ファーストを徹底されていらっしゃるように、私もお客さまファーストでいきたいと考えています。そのためには、お客さま、私の場合は、取引相手の企業様が中心になりますが・・、そのお客さまのご要望やお考えを、とにかく聴くことだと思っています。」

なるほど、平林くん、大変奥が深いです。でも私は、ふと気づいたことがありました。

竹「平林くん、『傾聴力』の向かう先はお客さまだけ?」

この問いに、平林くんはニコッとしました。

平「いえいえ、もちろん一緒に仕事をさせていただくチームの皆さんへの『傾聴力』も大事です。なにせ仕事は、決して1人ではできないですから。最初は、上司や先輩の方々への傾聴、次に同僚や仲間への傾聴、そして将来は部下と呼べる方々への傾聴と、ずっと聴き上手でいたいと思っています。」

(つづく、あと80回)