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◇愛情教育、この指とまれ◇その947◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.47竹澤 伸一

大学教員として、学生のキャリア支援に携わって7年になります。中学校教員の時から、教え子が高校生や短大生、専門学校生、そして大学生、時には大学院生に成長して、なぜか就活相談に、ちょくちょく訪ねてきていました。昨年度、実家のある千葉県に、2度の台風、1度の集中豪雨が襲い、農家を中心に自営の方々が職を失い、ボランティアで就活相談に何回も行きました。そして今回のコロナ禍の影響・・。2000年3月26日、とうとう就活相談累積で10000人を達成してしまいました。1万件ではなく、1万人です。当然、リピーターもいるので、件数は、その3倍弱です。

私の「就活支援ノート」は、厚めの手帳になっています。受付はその手帳に、詳細は大学ノートに。手帳は30余冊。ノートは500冊弱あります。家人には、私に何かあったら、確実に処分するように申し渡してあります。もちろん、すべて個人情報だからです。

「就活相談累積1万人を達成してしまいました」と、思わず記しました。私としては、こんなはずではなかったのです。もうすぐ62歳なので、日本人男性の平均寿命くらいは生きたとして、生涯で1万人を達成できればいいかなと思っていたのです。そこで生涯目標を2万人とします。上方修正です。

ということで、「名産大生、5年後、10年後の夢を語る。」です。コロナ禍の中、何とかコンタクトを取ることができた4年生の「夢」をご紹介してきました。なにしろ4年生なので、「夢」の中に「将来の職業」が見え隠れしてきます。そこで、3年生にスイッチする間に、本連載で何度かシリーズ化した、「キャリア支援の今」に、数回、言及したいと思います。

率直に言うと、リーマンショックどころではない「就活危機」が、今年度、来年度の就活生を襲うと、私は感じています。コロナ禍の影響で、生産・物流・消費のすべてが落ち込んでいます。大手リクルート会社の分析によれば、コロナ禍の中でも、採用予定数は変わらないと答えた企業が8割を超えているとか。本当にそうなら有難いのですが、私が独自に築いてきたネットワークですと、そんな甘い数字ではないように思います。コロナ不況に伴う組織防衛を事業所が図るとするなら、ふつうの経営者なら、まず現有の従業員を守ろうとするでしょう。新卒社員候補にとっては厳しいですよね?

さて、大局はともかく、今、目の前の就活生が直面していることとは・・。

(つづく、あと53回)