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◇愛情教育、この指とまれ◇その977◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.77竹澤 伸一

突然ですが、私は名立たる「質問魔」なのです。もちろん自分でわからないことは調べるしかないのですが、調べ方というのもあると思っているのです。私の場合、「餅は餅屋に聴け」という信念があり、私の質問を嫌がらない先輩・同僚・後輩をたくさん持っていることが、自分にとっての誇りともなっています。そんな私の「知恵袋」のお一人から、三浦宏仁くん宛にメールをいただきました。

「・・・いやあ『質問魔』の竹澤くんに質問を繰り返す、三浦くんという『質問魔』が現れて、竹澤くんも教師冥利に尽きるというものだね。質問される教師は、それだけで良い教師と言えるから、ようやく君も、その域に達したというべきかな。めでたいことだし、先達としては、うれしい限りです。(中略)

ところで、三浦くんという学生は、高校の商業科か情報科の教師を目指しているわけなんだね。どの都道府県でも、毎年一定のニーズは生じるから、あせらず頑張り続けてほしいと思う。竹澤くんに『質問魔』と言わせるのだから、資質は十分だと思うよ。あとは時の運というものがあるね。(中略)

三浦くんは、今時の6次産業に注目しているんだね。すごい着眼点だね。コロナ禍の日本、あるいは世界の中で、育てて、加工して、売るという行程を一元化できれば、それだけで強みがあるというものだ。何でもかんでも分業という時代だと、物流が滞ってしまうと前に進めなくなってしまい、弱さを露呈してしまうよね。したたかに生き残っていくビジネスに着目するくらいだから、高校教師になる以外の、ビジネスパーソンとしても成功できる人なんじゃないかな、三浦くんという人は。(中略)

『地味勉』というワードを、大事にできる三浦くん。この点でも、すばらしい資質の持ち主だね。簿記にしてもITパスポートにしても、身に着けるのは『地味勉』に限るからね。三浦くんにお願いしたいのは、事例だけを増やすだけではなく、根本的な原理も身に着けてほしいということ。そうすれば、身に着けるレベルから、自ずと教えるレベルまで到達できるということだよ。(中略)

知っての通り、私は武道家ではないが、別の道を極めている。竹澤くんも、三浦くんも、ともに武道家。そこに流れる阿吽(あうん)の呼吸というものがあるはずだ。どうか、その関係を大事にしていってください。こうして、『質問魔』の系譜が伝承されていくことは、実に誇らしいことだね。(後略)」

ご闘病中にも関わらず、H先生、ありがとうございました。三浦くんとは、「同行二人」を旨に頑張ってまいります。

(つづく、あと23回)