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◇愛情教育、この指とまれ◇その149◇名産大のリアルな学生像 菊川翔太くん vol.5 竹澤 伸一

 そろそろ「種明かし」をいたします。「名産大で教職科目を取る学生の最大の共通点」とは?「他人の喜びを喜びと感じ、他人の傷みを分かち、他人の怒りを共に受け止められる、柔らかな感性を持っている」ということです。「リアルな学生」のお話をずっと聞いてきて、つくづくそう思いました。

 「教職課程の学生」の、単位上乗せ取得の大変さについては、すでに記しました。通常の学部卒業のための単位取得に加えて、かなりの数の「教職科目」の履修が必要です。だから、その道のりの長さと困難さを、仲間として感じているからこそ、「喜び・傷み・怒り」の共有が深く、しかもしなやかなのだと思います。

 菊川翔太くんも、もちろんその1人です。彼の競技スポーツ人生は、決して順風満帆なものではありません。自分も含め、仲間の様々な困難や挫折も共有しています。だから、「心」が育っています。私自身の授業の中での発言や、ふと廊下やロビーで会った時の言動を見ていると、「心」を感じさせる場面が多々あります。

 次回、菊川くんのラスト。「菊川くんの夢」について記します。お話を伺っていると、温かい「心」の通った、菊川くんらしい「夢」だなあと思います。

(つづく)