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◇愛情教育、この指とまれ◇その181◇アクティブラーニングは学生が主役 vol.11 竹澤 伸一

 竹澤伸一著『再発見 「本物の」アクティブラーニング』の冒頭「はしがき」は、こう始まります。「授業がいいですか?講義がいいですか?読者の皆さんは自分にマッチングした授業を受けたいでしょうか?それとも自分からかけ離れた講義を受けたいでしょうか?」と。いかがでしょうか。ご自分に問いかけてみてください。

 名産大での私の授業。春学期火曜2限「地域環境認知論」。長年、環境ビジネスと社会科教育の関係性を研究してきた私にとって、名産大「環境ビジネスコース」の専門科目の担当は「どハマリ」の状態。教職科目やゼミとは違った専門性を発揮できる科目です。

 さてその授業の1回目、数十人の受講者に対し私が何をしたか。いきなり「名前札」を配り、1人1人に「ねえ、なんでこの授業を取ったの?」と聴くことでした。一番多かった答えが、「必修科目と必修科目の間にあったから、時間割を埋めただけでーす。」はあ、なるほど。でも私はめげません。次に聴いたこと。「ねえ、水がいい?空気がいい?緑がいい?ゴミがいい?」

 皆、ポカーン。でもある学生。「先生、市役所に探検に行くから聴いているんですか?」すかさず私。「おう、シラバスをちゃんと読んでて偉いね。〇〇君、一歩リード。ところで何がいい?」こうして「傾聴」が進んでいきます。

(つづく)