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◇愛情教育、この指とまれ◇その183◇アクティブラーニングは学生が主役 vol.13 竹澤 伸一

 私が授業の冒頭で学生個々の話を「傾聴」し、そのすべてを「承認」したことで、私と学生との「マッチング」が進んだことになります。でもこれは、たとえ短い時間でも、毎授業ごとに実施しなければなりません。一所に留まっている学生は1人もいません。日々、意識は変わり、知識や体験、考え方も移ろっていくからです。目の前の学生は昨日の学生ではないのです。

 ある程度「マッチング」が済んだら教材を提示します。「水」「空気」「緑」「ゴミ」・・。地域環境で問題になりそうな素材を提示していきます。提示しながら矢継ぎ早に「質問そして評価」を繰り返していきます。で、昨年は、一番関心が高く、かつ一番認識が甘かった地域の「ゴミ問題」を、受講者が協働して調べていくことになりました。

 読者の皆さまに問います。皆さまの住む地域の燃えるゴミの収集は週に何回ですか?曜日はいつ?収集の時間帯は?ここまでなら少々うろ覚えでも答えられるでしょう。でもこの問いはいかがですか?例えば月木の朝8時までに収集場所へと決まっていたとして、その根拠は?どうして、誰がそう決めたの?

 質問(問い)をぶつければ学生は動き始めます。大学生の動き方は、かつて私が長年つき合ってきた中学生とは比べ物にならないほど、広くて深いものがあります。

(つづく)