シンガポールで会計士として働くためには

 シンガポールにおける会計士の資格は、2013年6月から「公認会計士(Certified Public Accountant)」から「勅許会計士(Chartered Accountant)」に変更されました。シンガポールは英連邦の一員であり、「勅許」とはイギリス国王(現在はエリザベス女王)が認めた資格です。そのため、シンガポールの勅許会計士はイギリスなど多くの英連邦諸国における勅許会計士として働くことができます。

 シンガポールで会計士として仕事をするためには、シンガポール国立大学大学院、南洋工科大学大学院、シンガポール経営大学大学院、SIM大学大学院などの会計大学院で学ぶか、あるいは、シンガポール勅許会計士協会が行う勅許会計士試験に合格する、などの方法があります。勅許会計士試験は、日本の公認会計士試験と同様に、幅広い知識が必要となる試験です。たとえば、財務報告、財務管理、租税法、企業法、経営情報、企業戦略、ファイナンス、保険など会計・法律・経営分野の試験に合格する必要があるため、シンガポールの勅許会計士は、シンガポール国内だけでなく、幅広い専門知識を持ったグローバルな人材として活躍できる会計士となることができます。

松田 修