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◇愛情教育、この指とまれ◇その20◇冨田裕平先生の会計論の授業vol.4 竹澤 伸一

 富田先生の会計論の授業と、ある面、その実際化とも言えそうな(取材者としての私の感想)地域ビジネス論の授業は、間違いなく社会貢献に直結します。その理由は、特に中小企業の生き残りに貢献するからです。

 読者の皆さまは、日本に企業(会社)がだいたいいくつくらいあるかご存知でしょうか。そしてその内、大企業と言われる企業が何%くらいあるかご存知でしょうか。答えはおよそ420万社、そしてたったの0.3%です。つまり99.7%は中小企業。

 「会計の知識を持ち決算書の意味がわかる人材」を冨田先生は育てていると以前書きました。そういう社員を雇い入れた会社は、まるで「会計上のコンサルタント」を身近に置いたも同然になります。損益分岐点を社長と一緒に分析したり、赤字にならないキャッシュフローを経理部長と一緒に検討できる人材を傍に置くことができるのです。

 「会計上のコンサル」の資質を持ち、ビジネストレーニングプログラムで訓練を積んだ学生が、社長と社員との距離が近い中小企業に入社して即戦力として働く。それがそのまま地域ビジネスの振興への貢献につながる。富田先生の授業は、結果として地域社会に愛情を注ぎ込むことに通じるのです。

(つづく)