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◇愛情教育、この指とまれ◇その98◇名産大のリアルな学生像 鈴木克吉くん vol.4 竹澤 伸一

 「大学祭の時、一番大変だったのは企業回りですかね。」と鈴木克吉くん。全学生と教職員、そして来場される地域の方々に配布する大学祭のパンフレット。すべてカラー刷りなので単価がけっこうかかります。「第18回合同(名産大と名経短大の合同)大学祭実行委員会」の広報部と、パンフの編集責任者の欄に「鈴木克吉」の名が燦然とあります。そしてその隣のページには、「広告協賛企業一覧」が。「ご協賛ありがとうございました。」鈴木くんたちは、パンフが完成した時、万感の思いでこう綴ったのだろうと思います。

 「学長・実行委員挨拶」「タイムスケジュール」「大学祭学内マップ」「大道芸」・・そして「前夜祭」まで。特にわかりやすいのが「マップ」。50を超える参加団体に、キャンパスのどこへ行けば出会えるのかが一目瞭然。ゼミ学生と教職員が1つの出し物を企画するのに四苦八苦しているのに、鈴木くんらは全体を統括して大学祭を運営していたのです。しかも鈴木くんは企業との交渉まで。

 「そうか、鈴木くんの武器は交渉力なんだ。」大学祭を間近に控えたある日の深夜、キャンパス内で鈴木くんと仲間の皆さんと出会いました。なんと「先生、こんばんわ。」と挨拶される直前、鈴木くんは鼻歌まじりで歩いていたのです。「そうか鈴木くんは、どんな大変な状況でも楽しめる人なんだ。」

(つづく)