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◇愛情教育、この指とまれ◇その124◇突然ですが『模擬株主総会の授業』をご紹介します。 vol.2 竹澤 伸一

 株式会社『GtU』の事業目的は、現代的な課題である「低炭素社会の実現」です。株主総会の案内通知には、「開催日時」「場所」「会議の目的」「報告事項」「決議事項」を記すことが会社法で決まっています。学生たちは案内通知を完璧につくりあげて、総会当日を迎えました。

 事業報告を取締役社長役の学生が、監査報告を会計監査人役の学生が滞りなく演じます。そして決議事項。「低炭素社会の実現のコンセプト」「再生可能エネルギーへの投資の是非」「貧困国支援のための技術革新案」が討議、そして決議されていきます。

 続いて登場した株式会社『B(個人情報を含むため仮名)』の事業目的は、社会問題の解決。すなわち「社会的起業(ソーシャルビジネス)」です。NPO法人に近いイメージがあります。事業報告・監査報告が手順通り粛々と進み決議事項へ。「犯罪の撲滅」「人種差別の撤廃」「引きこもりの改善」等が、解決されるべき社会問題として提案されます。鋭い質疑応答の後、原案は可決されました。

 「模擬株主総会」とはいえ、なかなかの迫真性があります。私も、思わず株主になりきって質問してしまいました。授業では、株主と経営者の両方を体験するロールプレイが、その後も展開されます。

(つづく)