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◇愛情教育、この指とまれ◇その286◇名産大2年生の成長物語をお届けいたします。 vol.26 竹澤 伸一

 「大学生になったら、どうしても本格的にやってみたいことがありました。接客業のアルバイトです。」少し照れ笑いをしながら語るのは十和田圭介(トワダ ケイスケ)くん。爽やかなスポーツマンです。

 極端な話、何となく授業に出席して、教員の話を何となく聞いて、何となくノートを取って、誰とも話さずに何となく帰ることは、大学では可能です。私はこういう大学生を、「何となく学生」と命名しています。

 十和田くんは、この「何となく」がイヤなのでしょう。大学での友人や教職員との語らい以外に、アルバイトでの「人との接触=接客」を1年生のうちから求めたのです。「ほぼ二十歳前後に限定される、キャンパス内での人間関係を横の関係とすれば、アルバイトは縦の関係を学ぶことができます。同時に、将来の投資の資金も、そこそこ得ることができるので、楽しみでもあります。」と十和田くん。「ん、将来の投資って?」と聞く私に、照れ笑いで答えてはくれませんでした。

 ところで十和田くん、さっそく課題も発見しています。それは「個としての弱さ」。「アルバイト先で、友人と組んで接客する時と、自分1人で接客する時とで、クウォリティに差が出ていると思うんです。たぶん一番の原因は、自分の緊張にあると思っています。場数を増やすことで克服できるのか、違うスキルが要るのか、模索中です。」

(つづく)