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◇愛情教育、この指とまれ◇その290◇名産大2年生の成長物語をお届けいたします。 vol.30 竹澤 伸一

 実は篠原竜也くんは、大学2年生ながら、一人暮らし歴5年目になります。高校生の時に、すでに親元を離れ、他県の強豪校へ、いわゆる野球留学をしていました。持ち前のコミュニケーション力は、この一人暮らしによっても育成されたと思われます。

 その篠原くん、親御さんには文字通り「感謝の一言」だと言います。ずっと一人暮らしを支えてもらっているわけなので、当然、経済的負担は相当なもののはずです。私も人の親だからよくわかりますが、高校・大学と続く我が子の学費と生活費は、ずっしりと来るものです。

 だからこそ篠原くんは、もう今から恩返しと親孝行を真剣に考えています。その1つの現れが、何としても教員免許を取得することなのです。

 篠原くんとは1年生の時、教職の授業だけではなく、教養ゼミ(初年次ゼミ)でも一緒でした。ゼミ生には、スタディサプリ的な課題を多く課しましたが、まるで食いつくように、かつスポンジが水を吸うように、1つ1つ身につけていきました。この取り組みのモチベーションはどこからくるのか、その時は判然としませんでしたが、今はよく理解できます。「報恩と孝行」。人間として、もっとも美しく、もっとも輝かしい行為です。

 篠原くんの、まるで鍛錬のような学修、見届けていきたいと思います。

(つづく)