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◇愛情教育、この指とまれ◇その321◇名産大2年生の成長物語をお届けいたします。 vol.61 竹澤 伸一

 「今、一番頑張っているというか、頑張ろうとしているのは私生活なんですよ。」少し恥ずかしそうに太田竹善くんは語ります。「私生活がうまく行かないと、サッカーのプレーに響いてくるんです。その辺は、すごくデリケートな気がします。」太田くんの目は真剣そのものです。

 太田くんが特に力を入れているのが「掃除」。「心身ともにキレイになるのが掃除。特にトイレ掃除に力を入れています。トイレを磨いていると、心身が磨かれます。無心の境地に近づけるので、プレーにも良い影響を与えますね。」

 私は太田くんの話を聴いていて、東京ディズニーランドの開業に関わった鎌田洋氏の著書、『ディズニー そうじの神様が教えてくれたこと』を思い出しました。ディズニーのホスピタリティ(おもてなし)は、昼間のキャストたちの対応だけでは語れません。夜間の清掃人(カストーディアル)たちの支えなくしては、1日の営業も成り立ちません。掃除は地味な陰の仕事ですが、究極のおもてなしを演出する、大事な大事な仕事です。

 私生活の事とはいえ、掃除の大切さを知り、実践に移している太田くん。トイレ掃除を通して無心になれる太田くん。メンタルにブレがないので、プレーにも好影響を与えています。そして何よりも「支える心」を知っているのです。

(つづく)