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◇愛情教育、この指とまれ◇その349◇明日への飛躍をめざして 名産大3年生物語 vol.9 竹澤 伸一

 「なんか行き当たりばったりのような気もしますが、将来は、その時にやりたいことができていれば最高なのではないかと思います。」松岡建晟くんは、まっすぐに私を見つめながら言います。その目に、私は覚悟のようなものを感じました。

 実は関西出身の松岡くん、高校は九州、そして大学は名古屋と転戦しています。親元を離れること6年目。生半可な覚悟ではできないことです。その「覚悟」を支えているのは、間違いなくサッカーへの情熱。人は、一心に打ち込めるものがあれば、自ずと「覚悟」が決まるものです。

 松岡くんの学修に注目してみました。一目で驚かされたことがあります。教養科目の単位取得数の多さです。3年生の春学期の段階で、最低取得単位数の1.5倍以上を収めているのです。教員免許取得の目的もあるのでしょうが、目を見張る取得数なのです。

 この状況を見て、ふと思いました。「その時にやりたいことに備えているのだな。」と。教職も含めて、近い将来、道を1本に絞る時が訪れます。その際、学修を通して溜め込んだ知識と教養が物を言います。だから「四元中継」をしながらも、知識と教養を増やしているのだと思います。

 ある日、松岡くんに「授業、頑張ってるね。」と声をかけました。松岡くんは、優しく微笑んでくれました。

(つづく)