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◇愛情教育、この指とまれ◇その370◇明日への飛躍をめざして 名産大3年生物語 vol.30 竹澤 伸一

 「一番印象に残っているのは、枝克樹くんも言っていた、竹澤先生の地域環境認知論ですね。とにかく、とことん自分たちの意見を発表することができて、しかも仲間の考えも存分に聴くことができて、充実した15回を過ごすことができました。」田沢拓矢くんは、うっすら目をつぶり、思い出すように語ります。

 私としても、ここまで自分の授業の本質を学生さんにわかってもらえて、教師冥利に尽きます。「地域環境認知論」は、文字通り、「地域」の「環境問題」を「認知」することに目的があります。けれども、同じ問題を追究しても、学生によって受け止め方が当然違ってきます。昨年取り扱った「ごみ問題」もそうでしたが、今年取り扱った「水問題」でも、個々によって受け止め方は大きく違いました。

 だから、せっかく違っているのだから、その違いを交流させないと意味がありません。一方的な「垂れ流しの講義」では、交流は不可能です。そこで、アクティブラーニングの必要性が出てきます。

 今回の改訂が出そろった、小・中・高等学校の「学習指導要領」でも、「対話的で深い学び」が強調されています。せっかく小中高で進めても、大学が、授業内で「深い対話」がなかったら意味がありません。

 田沢くん、多チャンネルのコミュニケーション技法を、授業を通しても身に着けています。

(つづく)