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◇愛情教育、この指とまれ◇その372◇明日への飛躍をめざして 名産大3年生物語 vol.32 竹澤 伸一

 片寄槙也(カタヨセ シンヤ)くん。中国地方のある県の、古都出身の紳士です。この「紳士」という表現は、ご本人に言わせれば、「とんでもない。」となるかも知れません。でも、すでに複数の授業で、私と出会っているので、その都度感じた雰囲気を総合すると、まさに「紳士」と呼べる人です。

 その片寄くん、実業系の高校の出身です。実業系ゆえに、たくさんの実習があります。教室での1対多数の学びとは違い、グループワークが日々続きます。そこで片寄くん、幅広いコミュニケーションワークの素地を持って、名産大に入学して来ました。

 「名産大に入学後、数々のグループワークのある授業を体験してきました。先生方の意図で、あえて初対面の人たちとのグルーピングを受けました。高校の時の実習で、ある程度は経験済とはいえ、初対面の方との対話は難しいものです。でも、数をこなし、経験値を上げるに連れ、対話についての抵抗感は、まったくなくなりました。」と片寄くん。

 「対話で特に難しいのは、初対面の人から意見を引き出すこと」と、片寄くんは言います。読者の皆さま、いかがでしょうか。「初対面の人から意見を引き出す」なんて、企業人や、教員でも難しいですよね。

 つまり、こういうことをサラリと言える片寄くんなのです。最初に私が、片寄くんをなぜ「紳士」と評したのかを、少しずつ解き明かしていきたいと思います。

(つづく)