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◇愛情教育、この指とまれ◇その441◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.11 竹澤 伸一

 「教育実習を体験できたことは、やはり私にとって、大きなできごとでした。」 伊藤祥弥くんは、しみじみと語ります。「それこそ、あっという間の実習期間でしたが、『先生』という仕事を、実際に体験できたことは、教職課程の締めくくりとして、大きな意味がありました。」

 伊藤くんは、高等学校の公民科の教育実習生として、5、6歳年下の高校生に対峙(たいじ)してきました。読者の皆さまは、色々な形で、教育実習というものをご存知だと思います。「自分が学生の時、教育実習生が来て、顔を紅潮させながら授業をしていたなあ。」「私も、教育実習に行ったけれど、授業の準備が大変で、何度逃げ出したくなったことか。でも、最終日になって、いよいよこの学級ともお別れかと思った時、涙が止まらなくて困った思い出があるなあ。」

 私は、機会を得て、伊藤くんの研究授業を参観することができました。教壇に立って、指導案に沿って授業を展開する伊藤くん。名産大で、授業の練習をしていた時と、明らかに違う表情。教室全体を満遍なく見渡して、生徒の反応を決して見逃すまいとする姿に、感動すら覚えました。

 現場でご指導いただいた先生の評価には、こうありました。「伊藤くんの資質は、まじめさ、ひたむきさはもとより、生徒に対するフレンドリーさにあると思います。」伊藤くん、まさにそれが君ですね。

(つづく)