NSU News

◇愛情教育、この指とまれ◇その452◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.22 竹澤 伸一

 「90分間、まるまる受講者同士で話す授業があるんですよ。」北村将くんは、少し興奮気味に話します。その授業とは、「カウンセリング概論」のこと。

 「とにかく、最初のうちは、相手の話を聴いて、聴いて、聴きまくるんです。もちろん、ただうなずいて聴いているだけではありません。相手が、心を開いて、話しやすくなる技法というのが色々あって・・。」北村くんの話は、熱を帯びてきます。

 カウンセリングの基本は、とにかく聴くことに尽きます。カウンセラーの資質の第一は、聴き上手であることです。でも、職業としてのカウンセラーはいざ知らず、世の中には、聴き上手の人は、意外と少ないというのが、私の切実な実感です。

 この意味で、北村くんは、実に貴重な経験を積んでいると思います。もともと「関わりのハードル」を下げるのが上手な北村くんなので、「聴き上手」に磨きがかかったら、最強のコミュニケーション戦士になれます。

 社会人としての素養には、多種多様なものがありますが、コミュニケーション能力に勝るものは、なかなか見当たらない気がします。もうすぐ社会人になる北村くんは、まさに今、コミュニケーションスキルの総仕上げをしている最中です。

 就職した後は、毎日のように職場の課題が北村くんめがけて降り注いできます。そんな時、北村くんなら、皆の協力で乗り切れます。

(つづく)