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◇愛情教育、この指とまれ◇その474◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.44 竹澤 伸一

 「振り返ってみると、私には4つのコミュニケーションの舞台があった気がしています。」田中翔(タナカ ショウ)くんは、訥々(とつとつ)と語ります。「ずっと取り組んできた野球、大学生になって本格化したアルバイト、自分の狭い認識を広げてくれた授業、そしてゼミですね。どの舞台も、ただ立っているだけではダメなんだと思います。ちゃんと台詞(せりふ)を発しなければ、舞台は進行しないですから。」

 田中くんは、近隣市から名産大に入学しました。愛情教育という名産大のコンセプトを、十分理解した上で、名産大に決めたのです。

 「名産大に入学してみてわかったのですが、あらゆる面で、距離感が近いんですよ。野球をやり続けてきたので、仲間内、つまりチームメイトとの距離感をずっと感じてきたのですが、名産大にはなんかこう、説明のつかない、あったかい距離感があるんですよ。」

 でも、田中くんは、名産大の外の世界、つまりアルバイトでも、違う距離感の取り方を学んできたそうです。「アルバイトは仕事ですから、当然、目上の人との距離感の取り方を学びます。その距離感は、野球という舞台でも、キャンパスという舞台でも味わえないものなのですよ。当然、居心地の悪いこともあるんです。でも、たぶん人間って、違和感を埋めるためにコミュニケーションスキルを学んでいくところがあるのではないでしょうか。」

 番外編その6にも登場した田中くん。しばらく追いかけます。

(つづく)