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◇愛情教育、この指とまれ◇その510◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.10 竹澤 伸一

ある授業に対する学生のコメント。「コストリーダーシップ戦略やバリューチェーンなどなど、いろんな経営用語が飛び交うけど、先生のていねいでわかりやすい説明で、自分で使える知識になりました。」

この学生コメントを糸口に、この授業を取っていた学生に何人か話を聴きました。授業中に頻繁にディスカッションの場があるので、覚えたての経営用語を、恐る恐る使っていると、いつの間にか自分に「染みついて」、自分のものとなっていくとのこと。言わば「ディスカッションによる説明的知識の獲得」です。

シラバスの中の「授業計画」を拝見。「スターバックスカフェとドトールコーヒーの競争戦略」「セブンイレブンの競争戦略」「大塚製薬のポカリスエットの競争戦略」「ブックオフ」「楽天」「ユニクロ」・・。どの事例研究も、大学生の生活実態を反映しており、大学生を引きつけ、のめり込ませるものです。

学生と教員が共有している用語が「戦略ストーリー」。「経営戦略の事例研究」から「業界リーダー」の戦略を読み取ります。大切なのはグループディスカッション。個々の学生が事例から読み取ったことを共有し、ディスカッションし、分析し、報告するのです。この過程を授業で実施することは、将来、企業等に勤めた時に、そのまま役立ちます。まさに実践的なビジネス・トレーニングです。

担当教員は、各社の企業戦略を、学生自身の体験や身近なできごとと関連づけて振り返ることを、レポートづくりを通して課しています。このプロセスによって、学びが腑に落ちるのです。総合的な「アクティブラーニング」の学びがここにあります。

(つづく)