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◇愛情教育、この指とまれ◇その515◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.15 竹澤 伸一

前回、私がリサーチした学生の友人が、私の研究室に来てこう言いました。「先生、〇〇先生のPBL型の授業について聴いているんですって?それなら、もう1つ面白い授業がありますよ。」ふーん、私の「リサーチの輪」が広がってきたようです。

「実は〇〇先生の授業に出ていた時、アルバイトで在庫管理と品出しをやっていたんです。だから、本当に末端で、ものの流通にリアルに関わっていたんです。ところが、せっかくのチーム・ワークの時に、その同時体験をうまく活かすことができなかったんです。かっこつけて言うと、理論と実践がつながっていなかったってことです。ほんと、まだまだです。でも、流通って面白いですね。授業では、流通の歴史みたいなものも学びましたが、ネットワークの発達した今から見ると、考えられないことばかりでした。よく、物が無事に届いたもんだと思いました。でも、逆に今は、発達しすぎたネットワークに、人間が振り回されている感じがして、ちょっと怖くなりましたね。そんな考えも、チーム・ワークや予選会の時に言えれば良かったんですが・・。その時に実力が発揮できないということは、そもそも実力不足ということなんでしょうね。」

私の研究室で、この学生は、ニコニコしたり、大きくため息をついたりして帰っていきました。流通には「最適在庫」という考え方があるということを、私に丁寧に解説までしてくれました。在庫管理のアルバイトをやっていただけあって、こっちが関心するほど、わかりやすい説明をしてくれました。

つまり、この学生にとって、この授業は確実に実になっているということなのです。事例研究→チーム・ワーク→プレゼンという「アクティブラーニング」の流れが、学生を確実に成長させているのです。

(つづく)