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◇愛情教育、この指とまれ◇その548◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.48 竹澤 伸一

いよいよあと3回で、「アクティブラーニングはやっぱり学生が主役」の連載が終わります。本日午前6時までにいただいたメール等は800通を超えました。毎朝・毎夜、なるべく遅れないように返信しておりますが、ふと気づかされたことがあります。どうやら「アクティブラーニング」と、世間で騒いでいる割には、「アクティブラーニング」は、まだまだ普及していないということです。

そもそも「アクティブラーニング」の目的は、教員による一方的な教え込みを排し、児童・生徒・学生から、持ち前の能力を「引き出す」ことにあります。さらに、学生同士が、グループワークやグループディスカッションによって、お互いの意見をぶつけあい、切磋琢磨して相互にブラッシュアップしていくことにあります。特に、大学の授業における課題には、正解が無いものが多く、学生と教員、学生同士の磨き合いによって、より良い結論を見出していくところに面白さがあるのです。

今ではかなり少なくはなってきていると思いますが、不幸なことに学生時代に、「アクティブラーニング」の面白さを、ほとんど体験しないで過ぎてしまう人がいます。実にもったいない話です。また、これは「おそらく」なのですが、「相互ブラッシュアップ」の体験の乏しい人は、会社や地域社会で生きていくのが難しくなる可能性があります。だって、人間は1人では生きていけないですから。「関わり」を否定して、生きていくことは難しいですから。

たぶんこの先は、「絶滅危惧種」になっていくと思いますが、教員の中にも、未だに「アクティブラーニング」のやり方がわからない人、「やらずぎらい」の人が、どこかにはいると思います。そういう方は、お気の毒です。だって、授業の中で「見る見る変わる」学生の姿を見れないわけですから。反対に、机に突っ伏して寝ている学生の姿を見続けるわけですから。

(つづく)