NSU News

◇愛情教育、この指とまれ◇その559◇令和の時代を生き抜く 名産大1年生物語 vol.9 竹澤 伸一

中谷綾花(ナカタニ アヤカ)さん。名産大の立地する尾張旭市に隣接する市出身です。目標の1つとして、「名産大で、保健体育の教員免許を取得すること」を挙げています。その第1ステップとして、「教育原理」の授業への参加となりました。

中谷さんは、ある球技のプレーヤーであり、かつ、小学生を指導するコーチでもあります。中谷さんのモットー。「その球技が好きで、やりたいと思う子以外も、楽しんでプレーしてもらえるような、モチベーションをあげられる教員になりたい。」

これは、ものすごく重要な考えであり、ある面で教育活動の本質に迫るものです。

中谷さんの指摘するように、例えばすべての子どもが体育が好きとは限りません。体育が苦手で苦手で、体育がある曜日は学校を休みたくなってしまう子どもは、全国にたくさんいます。体育だけではありません。算数(数学)然り、私の専門教科である社会然りです。

ところが、学校の先生の中には、「自分の教える教科・科目を、必ずしもすべての児童・生徒・学生が好きで得意とは限らない」という、考えてみればごく当たり前の事実を、ついつい忘れてしまう人が、意外と多いのです。学校の先生は、自分の教える科目が得意だから、その科目の先生になっているのです。だから、目の前の子どもの、「わからない、できない」に接すると、ついついイライラしてしまう人もいるのです。

中谷さん、すばらしいですね。教員になる前から、教員として、もっとも大切な資質を身につけていますね。これは憶測なのですが、中谷さんに、その球技を教えてくださった先生が、もしかしたら1人1人の子どもに寄り添うことのできる温かい指導者だったのかも知れないですね。

(つづく)