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◇愛情教育、この指とまれ◇その579◇令和の時代を生き抜く 名産大1年生物語 vol.29 竹澤 伸一

刈谷駿介(カリヤ シュンスケ)くん。四国地方のとある県から名産大にやってきました。「他人の人生のために、全力で頑張れる先生になるために」名産大の門をくぐったのです。

読者の皆さま、刈谷くんの言葉、いかがですか?「他人の人生のために、全力で頑張れる先生」。シビレませんか?刈谷くんとは、ほぼ初対面の私なのに、いきなりこの言葉が飛び出したのです。もう一度書きますね。「他人の人生のために、全力で頑張れる先生」なんか、涙が出てきませんか?

そうです。先生、教師っていう職業は、児童・生徒・学生、そしてその保護者の皆さま、つまり自分から見たら「他人」の人生を、少しでも良くするために、ひたすら頑張る職業なのです。勉強を教え、一緒に考え、何か間違いを起こしたら叱り、なかなか見えない将来のために、その子に寄り添って歩む職業なのです。刈谷くんのひと言で、私は心が洗われる思いがしました。

しかも刈谷くん、こんなことも言うのです。「先生にできることは小さいけれど、少しでも良い影響を与えられるように頑張りたい。」そうです。先生のできることなんて、少し背中を押したり、そっと手を引いたり、じっと耳を澄ましたり、もし自分が君ならこうすると思うよと提案したり、せいぜいそんなことなんです。

察するに、刈谷くんは「良い先生」と出会っているのではないでしょうか。そしてその先生は、限界を知りつつも、それでも「他人のために」全力を尽くしてくれる先生だったのではないでしょうか。出会いが人をつくります。刈谷くんと出会った私は、また新たな自分をつくり直し始めました。

(つづく)