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◇愛情教育、この指とまれ◇その599◇令和の時代を生き抜く 名産大1年生物語 vol.49 竹澤 伸一

Eくん(仮名)。名産大が立地している尾張旭市の近隣市から、スポーツビジネスを学ぶために、名産大にやってきました。同時に、高校の教員免許取得も、視野に入っています。

さらにEくん、たいへん険しい道ですが、社会人野球を経験した後、プロ野球選手も目指しています。どこまで、この「初志」を貫けるのか、葛藤の毎日です。

「葛藤」と言えば、「その578」で取り上げた、「悩んでいます」様からのメールに対して、Eくんも含め、「教育原理」の授業に集った仲間たちは、ずっと「葛藤」しています。いくら現政権が、「働き方改革」だと声高に叫んでも、学校現場には、その波はなかなか浸透しません。

特に、部活動の顧問の先生。「悩んでいます」様のお父様は、過労(?)で倒れられるまでは、高校の体育教師であり、バリバリの運動部顧問でもありました。Eくんが、最終的に目指している将来像と、ほぼ重なります。おそらくですが、お父様は、いやいや顧問を引き受けていたのではなく、むしろ生き甲斐をもって活動されていたのだろうと思います。かつての私もそうでした。前の晩、夜中まで採点していても、翌早朝には、部活の朝練にふつうに出ていました。幸い私は、身体は壊しませんでした。でも、たぶん紙一重のところにいたのだろうと思います。

今、学校現場では、部活動のあり方が見直されてきてはいます。しかし、結局は、顧問教師の頑張りに帰せられることには変わりはありません。私自身も、頑張ってきた過去を否定する気もありません。でも、頑張り過ぎている後輩や教え子を見ると、一声はかけたくなります。Eくんたちとともに、これからも「葛藤」の日々です。

(つづく)