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◇愛情教育、この指とまれ◇その604◇令和の時代を生き抜く 名産大1年生物語 vol.54 竹澤 伸一

「日本の教育をつくりあげてきた人物についての授業が始まりました。先生が厳選した15名の人物の中から、私たちのグループはザビエルを選びました。理由は、私の出身地にあります。〇〇市(注、個人情報)は、ザビエルゆかりの地の1つです。だから私がグループのメンバーに、一押しでお願いしました。」

やる気満々という感じで、橋元丈二くんは語り続けます。「ザビエルは、日本にセミナリオをつくりました。これがセミナーやゼミナールの発祥なのは明らかです。そしてもっともっと深いザビエルの影響。グループ討議、発表を経て、私は教育史のおもしろさを心から感じることができました。」

いいですね、橋元くん。地域性からくる歴史的人物への興味。そこから、現代の教育へのつながりへの興味。こうした興味の連鎖は、学習の意味を強化し、学習の方法の体得につながり、グループ討議を豊かにします。そしてそれは大学生だけのことにとどまらず、将来教員になってから、生徒に同じ「興味への道」をたどらせることにつながっていきます。アクティブラーニングを体験・体得した者は、教員になってから再現・工夫・アレンジすることができますが、講義しか体験していない者は、たぶん講義しかできなくなります。

ところで、ふと思いついたのですが、橋元くんが「海外インターンシップ」を志向するのは、ひょっとしてザビエルの影響ですかね?いくらイエズス会の宣教師として、布教の使命があるとはいえ、遠くアジアの果てのジパングまでやってきたザビエル。その開拓者精神は、橋元くんの「海外開拓精神」とつながっているのですかね?そう考えると、橋元くんが、前にも増して輝いているような気がしてきました。

(つづく)