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◇愛情教育、この指とまれ◇その620◇令和の時代を生き抜く 名産大1年生物語 vol.70竹澤 伸一

幸いなことに、私と「教育原理」の授業を「共創」している1年生の皆さんは、私の授業中に「寝た」ことがありません。「読む」「書く」「発言する」「考える」「相談する」「議論する」と、場面転換が頻繁にあり、「寝て」いるヒマがありません。そして、教育の問題を自分に引き付けて、隅から隅まで考えを巡らせてくれました。キーになる「教育ワード」を、自分で消化して何度も使ってくれたので、記憶の重点化、焦点化もできたのではないかと思います。

大学の現場では、「アクティブラーニング」は簡単には定着しません。けれど私は、「アクティブラーニング」を貫き通します。学会や研究会で同席している小・中・高・大の先生の中にも、「アクティブラーニング」に否定的な人は少なくありません。でも、そういう方たちに限って、「教える内容」にはこだわっても、目の前の児童・生徒・学生の変化・変容には、目が届いていません。知識の量の定着度を、定期テストで測るだけで、定着度が低いと、学生のせいにして終わりです。

今回、「1年生物語」で取り上げた学生たちは、「アクティブラーニング」の楽しさや本質に気づいてしまいました。知識の量を注入されること以上に、「学びの大切さ」や「学びの意味」に価値を見出す人々に切り替わっていると、確信をもって言い切れます。そしてそれが、自分の将来の「伸びしろ」をつくることにも気づいています。

70回の連載を通して、「名産大1年生」のプロデュースが、ある程度できたこと、それが多くの読者の皆さまの心をとらえたことに、誇りと感謝を抱きながら、本シリーズの連載を終えます。ありがとうございました。

次回からは、本来、「2年生物語」に移行する予定でした。しかしここで、名産大の「キャリア支援」に少々寄り道をすることをお許しください。

(つづく)